書類選考を通過すると、次に気になるのは「経理の面接では何を聞かれるのか」「未経験でも受け答えできるのか」という点ではないでしょうか。
面接対策というと、質問集を見ながら模範回答を暗記したくなります。しかし、実際には質問の言い回しが少し変わるだけで、覚えた文章が使いにくくなることがあります。
そこでこの記事では、質問を丸暗記するのではなく、「面接で何を見られているのか」を押さえたうえで、自分の経験を答えに変える方法をわかりやすく整理します。
未経験から経理を目指す人も、すでに経理経験がある人も、面接で使える材料は自分の中にあります。必要なのは、求人票と自分の経験をつなぎ、短く伝わる形に整えることです。
- 経理の面接で見られやすい4つのポイント
- 質問が変わっても答えやすい「4行回答メモ」の作り方
- よく聞かれる質問10個と、質問ごとに用意する材料
- 未経験者・経験者それぞれの答え方のコツ
- 逆質問・NG回答・面接前日チェックリスト
経理の面接は、質問を丸暗記するより「なぜ経理か」「何ができるか」「どう仕事を進めるか」「入社後どう貢献するか」の4点で準備した方が、質問の言い回しが変わっても答えやすくなります。
未経験者は前職で身につけた正確性・数字への意識・期限管理・他部署との連携を、経理にどう活かすかへ変換して伝えましょう。経験者は担当した業務範囲、担当の深さ、改善経験まで具体的に整理すると伝わりやすくなります。
また、回答を文章で暗記するのではなく「結論 → 理由 → 具体例 → 入社後」の4行でメモしておくと、面接本番で自然に話しやすくなります。
経理の面接は「よくある質問」より「見られる4つのポイント」で準備する
まず押さえたいのは、採用担当者が何を確認したいのかです。ここがわかると、質問の並びを暗記しなくても答えやすくなります。
- 経理を志望する理由:なぜ経理なのか、なぜこの会社なのか
- 経験・スキル:前職や実務で何をしてきたか、何が活かせるか
- 仕事の進め方:正確性、期限管理、ミス防止、優先順位づけ
- 入社後の再現性:入社後にどう貢献し、どこまで成長したいか
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」でも、経理事務には正確さ・注意力・几帳面さが求められ、決算期などには期限内に処理を進める力も必要とされています。経理の面接で正確性や締切対応を確認されやすいのは、そのためです。
上の4つのポイントを意識して準備すれば、たとえば「自己PRをお願いします」「ミスを防ぐ工夫はありますか」「入社後に何をしたいですか」といった質問にも、一貫した答え方ができます。

質問が変わっても答えやすい「4行回答メモ」を作る
面接の回答を一言一句暗記しようとすると、本番で少し崩れただけで話しづらくなります。そこでおすすめなのが、回答を4行で整理する方法です。
- 1行目:結論(質問への答えを最初に言う)
- 2行目:理由(そう考える理由を伝える)
- 3行目:具体例(前職や経験のエピソードを添える)
- 4行目:入社後(応募先でどう活かすかを伝える)
たとえば「なぜ経理を志望したのですか?」という質問なら、次のように整理できます。
- 結論:数字を正確に扱う仕事にやりがいを感じ、経理を志望しています。
- 理由:前職で請求書発行や売上集計を担当し、数字を整理する仕事に興味を持ちました。
- 具体例:簿記2級の学習を進める中で、企業活動と会計のつながりを理解し、より深く携わりたいと考えるようになりました。
- 入社後:まずは日次業務から着実に身につけ、将来的には月次決算まで担当できるよう成長したいです。

経理の面接でよく聞かれる質問10選と、用意しておく材料
ここからは、実際によく聞かれる質問を10個紹介します。今回は回答例を長く並べるのではなく、質問ごとに何を準備しておくと答えやすいかに重点を置いています。
質問1:自己紹介をお願いします
自己紹介では、氏名のあとに「職務経歴の要点」「活かせる経験」「本日伝えたい軸」を1分程度でまとめます。
- 前職の職種と主な業務
- 数字や事務処理に関わった経験
- 応募先で活かしたい強み
質問2:なぜ経理を志望したのですか?
「事務がしたいから」ではなく、経理を選ぶ理由を明確にします。
- 経理に興味を持ったきっかけ
- 簿記学習や数字を扱った経験
- 今後どんな経理担当者になりたいか
志望動機そのものの書き方は、以下の記事でも詳しく解説しています。

質問3:なぜ当社を志望したのですか?
「経理をやりたい」だけでなく、その会社を選ぶ理由まで説明します。
- 企業の事業内容・特徴
- 経理部門の役割や体制で魅力に感じた点
- 入社後に活かせそうな自分の経験
質問4:転職理由・退職理由を教えてください
不満だけではなく、次のキャリアで何を実現したいかまで整理します。
- 転職を考えた背景
- 経理へのキャリアチェンジ・キャリアアップの意図
- 応募先で実現したいこと
質問5:簿記資格や会計知識をどう活かせますか?
資格名だけでなく、学んだ内容をどう実務へつなげたいかがポイントです。
日本商工会議所は日商簿記2級を、企業活動や会計実務を踏まえて適切な処理や分析を行うために求められるレベルとしています。面接では、仕訳・財務諸表・原価計算など学習した内容を、応募業務へどう活かしたいかまで話せると具体性が出ます。
- 取得済み・学習中の資格
- 学んだ内容(仕訳、決算書、原価計算など)
- 知識を土台に実務を覚える姿勢
質問6:Excelや会計ソフトはどの程度使えますか?
「使えます」で終わらせず、どの機能やソフトをどの場面で使ったかを具体的に伝えます。
- Excelで使える関数やピボットテーブル
- 会計ソフト名と使用範囲
- 未経験なら、新しいシステムを覚える姿勢
質問7:ミスを防ぐために工夫していることはありますか?
正確性をアピールする代表的な質問です。行動ベースで答えると伝わりやすくなります。
- チェックリストや照合の方法
- 過去にミスを防いだ・改善した経験
- 不明点を確認するタイミング
質問8:締切が重なったとき、どう対応しますか?
月末・月初・決算期など、経理は期限との付き合いが多い仕事です。
- 優先順位のつけ方
- 進捗管理や早めの着手
- 遅れそうな場合の共有方法
質問9:他部署とのやり取りで意識していることは?
経理は一人で完結する仕事ばかりではないため、他部署との連携も見られます。
- 依頼・確認をするときに意識していること
- 相手に伝わりやすい説明の工夫
- 部署間調整の具体例
質問10:入社後、どのような経理担当者になりたいですか?
入社後の姿を聞かれたら、今の経験と応募先の業務内容をつなげて答えます。
- 入社後にまず身につけたいこと
- 将来的に広げたい担当範囲
- 応募企業で実現したい成長イメージ
ナビ先生回答を丸暗記するより、「どんな材料を話すか」を整理しておく方が、本番では自然に話しやすいですよ。
未経験者は「前職経験をどう経理につなげるか」で差がつく
未経験者の面接では、実務未経験であることを隠す必要はありません。その代わり、前職の経験を経理の仕事へどうつなげるかが重要になります。
- 実務未経験であることは正直に伝える:無理に経験があるように見せない
- 前職経験を経理へ変換する:正確性・数字意識・期限管理・調整力に分解する
- 簿記学習を行動として伝える:資格名だけでなく、何を学びどう活かしたいかまで話す


未経験から経理へ転職する流れを整理したい場合は、次の記事も参考にしてください。


経理経験者は「担当範囲・担当の深さ・改善経験」で伝える
経験者の場合は、単に「経理経験3年です」と伝えるだけでは強みが見えにくくなります。担当範囲、どこまで自分で判断していたか、どんな改善をしたかまで具体化しましょう。
- 担当範囲:日次・月次・年次のどこまで担当したか
- 担当の深さ:主担当だったか、補助だったか、判断業務があったか
- 改善経験:効率化、チェック体制、資料作成、部署連携など


経験年数だけではなく、どの業務を、どこまで、どう改善したかまで話せると、実務レベルが伝わりやすくなります。
経理の面接で使える逆質問5選
逆質問は、好印象を狙うためだけではなく、入社後のミスマッチを減らすためにも重要です。求人票や企業サイトではわからない実務面を確認する意識で準備しましょう。
- 入社後、最初に担当する可能性が高い業務を教えていただけますか?
- 経理部門の業務分担やチーム体制について教えていただけますか?
- 現在使用している会計ソフトや業務システムを教えていただけますか?
- 月末・決算期の業務の進め方や繁忙期の体制を教えていただけますか?
- 入社後3〜6か月で期待される状態を教えていただけますか?
経理の面接で避けたいNG回答4つ
面接対策では、答える内容だけでなく、避けたい伝え方も知っておくと安心です。
① 回答例をそのまま丸暗記する
きれいな文章を覚えすぎると、追加質問への対応が不自然になりやすくなります。文章ではなく要点を整理しましょう。
② 「簿記を持っているからできます」と資格だけで押す
簿記資格は役立ちますが、資格と実務は同じではありません。知識を土台にしてどう実務を身につけるかまで伝えることが大切です。
③ 前職・上司への不満だけを転職理由にする
不満そのものより、転職で何を実現したいかに軸を置いて整理しましょう。
④ 「コミュニケーション力があります」など抽象的に答える
強みは具体例とセットで伝えます。どんな場面で、どう行動し、どう役立ったのかまで話せるようにしておきましょう。
面接前日に確認したいチェックリスト
- 求人票の仕事内容・応募条件をもう一度読む
- 企業サイトで事業内容・特徴を確認する
- 履歴書・職務経歴書・志望動機の内容を見直す
- 自己紹介を1分程度で話せるよう整理する
- よくある質問に対する4行回答メモを見直す
- 逆質問を2〜3個準備する
- オンライン面接なら通信・マイク・カメラを確認する



すべてを完璧な文章で覚える必要はありません。話す材料が整理できていれば十分です。職務経歴書との整合性だけは最後に確認しておきましょう。
一人で面接対策を進めるのが不安なら、経理の転職支援に強い転職エージェントへ模擬面接や選考対策を相談する方法もあります。


まとめ
経理の面接では、質問集を丸暗記するより、面接で見られているポイントを理解したうえで、自分の経験を答えに変換することが大切です。
未経験者は前職の経験を経理にどうつなげるか、経験者は担当範囲・担当の深さ・改善経験をどう具体化するかがポイントになります。
面接前には「結論 → 理由 → 具体例 → 入社後」の4行回答メモを作り、質問が変わっても自分の言葉で答えられる状態を目指しましょう。
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